ネガティブとポジティブな人では仕事等で向き不向きがかなりあります。
例えば自分で起業して商売を始めるというのも、ネガティブな人にとって比較的向いていない分野だと言えると思います。
それ以上に確実に向いていないと言える分野はお金儲けに関してでしょう。
何故か日本人という国民性は昔から、お金=汚い物と言うイメージをずっと持っています。
子供の頃、親からよくお金に関する話をあまり人前にするものではないと注意されていましたし、人から何か頼み事を受けた場合にその見返りに金銭を求めると周りの人から汚い人間だと言われたりしたものです。
最近でこそ、あまりこういう事は言わなくなってきたし、仕事に対して金銭的な報酬をもらうことも比較的当たり前の行為としてとらえてくれる時代になってきました。
確かに世の中全体がある意味割り切って物事を考えてくれるようになってくれたおかげで、お金儲けもしやすくなっているとは思います。
しかし意外とネガティブな人間ほど未だに古い考え方に引きずられています。
道徳心に厳しいのか、それとも考え方が保守的なのかは分らないのですが、お金に執着することはあまり良いことだと思っていない人が多くいます。
だからせっかくのビジネスチャンスで大儲けが出来そうな時でも、商品の価格が高すぎて金儲けに走っていると思われないかなどと余計な心配をしてわざわざ価格を下げてしまい、せっかくのチャンスをみすみす逃がしたりすることがあります。
時には商売なのに相手の顔色をうかがってつい親切心まで出してしまう事も多々あります。
確かに人間的に良い人と思われるかもしれないけれども、儲けに繋がらないことばかりに時間をとられてしまう事が多いのがネガティブな人間の欠点の1つなんでしょうね。
商売は需要と供給のバランスで行われているものです。
多少高い金額を付けたところで、それでも欲しがっている人がいるのならそれで売るのが正道なのに、何故か罪悪感を感じてしまい温情を出してしまったりする。
正直言って、もともとお金が汚い物というイメージを産んだのは貧乏人の単なる僻みだったのでしょうね。
人間は本心から言えば誰だってお金が大好きなはずです。
お金があれば何でも出来ることを一番分っているのに、貧乏人はお金を持っていないから、沢山お金を持っている金持ちに対してあいつらはまともな事をして金を稼いだわけではないだろう。
きっと汚い手を使って人を騙して稼いだのだ。
だからそんなお金は汚いんだという考え方が一人歩きしただけでしょう。
確かに今の世の中、マルチ商法や、投資詐欺、オレオレ詐欺などで人を騙してお金を儲けている人は沢山います。
でもそれはお金の儲け方が悪いだけであって、お金自体が悪い物、汚いものではないです。
お金はあくまで自分が欲しいものを交換するための道具でしかないのですから。
その事をポジティブな人は比較的割り切って考えられるのか、お金に対しての抵抗感があまりないので、お金儲けも積極的に行っていけるのです。
ネガティブマンな私からすれば、まるでゲームのようにお金儲けを楽しんでいるポジティブシンキングの人達がある意味羨ましいですね。
ネガティブな人間は根が真面目すぎますから、ちょっとした罪悪感でもあるとすぐに行動にストップがかかってしまいます。
例えば商売の中にはちょっとグレイゾーンにかかっているような仕事もあるけれど、こんな分野はネガティブマンな私には絶対に出来ません。
また時には人に少し迷惑をかけるような商売もありますが、こういう分野も絶対に出来ません。
こんな風にドンドンと自分で出来る分野を少なくしていくものですから、お金儲けをするネタがポジティブな方と比べると随分と少なくなってしまうのは仕方がないことかもしれませんね。
「ある意味お金儲けというものは戦いである。常に正々堂々と戦っていたら勝てるものも勝てなくなる」
これなんか正論なのでしょうが、私はどうしても拒否反応を示してしまいます。
ネガティブマンはある意味バカ正直なのかもしれないです。後出しじゃんけんを認められているのに、正規のじゃんけんしか出来ずに簡単に負ける間抜けと一緒かもしれません。
だからと言って、お金が嫌いなのかと言えば、決してそんな事はないのです。
とってもお金が好きだしとっても欲しいと思っているのですね。
自分の欲望や夢を達成させるためにはお金は絶対必要なものであることは充分に知っているのです。
なのに、出来ない。
決して格好を付けているわけでもないのにかかわらず、良い子でいようとしてしまいます。
とにかく、お金儲けが出来る体質になるためには「お金というものは単なる道具だ。それを得ることに綺麗だとか汚いとか言う事は関係ない」と言う事を心の底から思い込めることが一番大事ではないかと思います。
ポジティブな人には簡単なことなのかもしれないですが、ネガティブマンにはこんな簡単なことがなかなか出来ないのが現状なのです。
人生は一度きりなんだから、ネガティブマンもお金持ちとして成功したいという気持ちは充分にあるのです。
でも今でも結構幸せで満足しているところがあるから欲がないという自分に言い聞かせて納得させてしまう欠点も結構持っています。
確かに小さな幸せで充分満足して、人生が充実しているのであればそれで充分なのだろうけれども、もっと上を目指すという気持ちを持つことも大事ではないかなと思ってしまいます。
本音を言うとお金に関しても成功した人生を送りたいと思っています。
だからいつまでもモラルや倫理とかに拘って、自分だけ良い子ちゃんでいても仕方がないと思うのです。
ネガティブマンも少しは人生にチャレンジしなければいけないのですが、この考え方からなかなか脱出出来ない自分が本当にもどかしいです。

