気の使いすぎで脳が疲れたときにすることは
皆さん、こんにちは!
「ネガティブ思考」「内気」「感情敏感」…そんな自分の特性を持つ私たちは、人一倍、情報や感情を深く受け止め、処理しようと頑張りすぎてしまう傾向があります。
その結果、どうなるか?
頭の中では、「あの時、ああ言えばよかった」「この先、失敗したらどうしよう」といったネガティブな考えや、過去の後悔、未来の不安が洪水のように押し寄せ、脳がパンク寸前になってしまう…。
そんな「思考の洪水」に押し流され、毎日クタクタに疲れてしまうあなたのために、今日は最強のセルフケア術である「マインドフルネス」の具体的な実践方法を紹介します。
マインドフルネスは、頑張って「考えないようにする」のではなく、「今、ここ」に意識を集中させ、頭の中の雑音を客観的に眺め、コントロールする技術です。
思考の洪水はなぜ起こる?:脳の「時間旅行」をやめさせる
マインドフルネスを理解する上で大切なのは、私たちの脳の働きを知ることです。
ネガティブ思考が強い人の脳は、常に「時間旅行」をしています。
- 過去:あの時の失敗を反芻(はんすう)する
- 未来:起こるかどうかも分からない不安を予測する
この時間旅行こそが、思考の洪水の原因です。
マインドフルネスは、この「過去の後悔」と「未来の不安」にさまよっている意識を、無理やり「今、この瞬間」に引き戻すための訓練なのです。
日常でできる!簡単マインドフルネス実践方法3選
座禅を組んだり、特別な時間を作ったりする必要はありません。日常のほんの数分でできる、あなたの脳の疲れをリセットする具体的な方法を紹介します。
1. 「呼吸の錨(いかり)」テクニック
マインドフルネスの基本中の基本であり、最も強力な方法です。意識を「呼吸」という錨に繋ぎ止め、漂流している思考を停止させます。
【実践方法】
- 姿勢を整える: どこにいても大丈夫です。座っているなら、背筋を軽く伸ばします。
- 意識を集中する: 今、吸っている息と吐いている息に全ての意識を向けます。
- 「感覚」を観察する: 鼻の穴を通る空気の温度、胸やお腹が膨らんだりへこんだりする感覚、息を吐き出す時の音…「呼吸しているという感覚」に全神経を集中させます。
- 思考が来たら: 必ず雑念(思考)は現れます。でも、それは悪ではありません。「あ、また思考が始まったな」と客観的に眺め、「そして、また呼吸に戻ろう」と優しく意識を呼吸に戻します。
これを1日1分でいいので、集中して行ってみてください。頭の中のザワザワが静まるのを感じるはずです。
2. 「皿洗い」マインドフルネス
私たちの日常のルーティン(家事など)は、実は最高の訓練の場になります。特に、複数の感覚を使う「皿洗い」は効果的です。
【実践方法】
- 「今、この瞬間」の感覚に集中する: 思考を未来や過去に飛ばさず、全ての意識を「皿洗い」に置きます。
- 感覚を言語化する:
- 水の温度はどうか?
- 洗剤の匂いはどうか?
- スポンジの感触はどうか?
- 皿と皿が当たる音はどうか?
- 結論を出さない: 「どうすれば効率が良くなるか」「明日の献立は」といった思考を挟まず、ただ**「感覚」だけを客観的に感じ続けます。
この訓練をすることで、「思考でいっぱいだった脳」を「感覚でいっぱい」に置き換えることができます。
3. 「ストップ・アンド・ゴー」テクニック(立ち止まり)
感情が敏感な人ほど、ネガティブな感情が湧き上がった瞬間に、思考の洪水を加速させてしまいます。これを防ぐための緊急停止ボタンです。
【実践方法】
- STOP: 「不安だな」「イライラするな」と感じた瞬間、やっていること全てを一旦やめて、その場に立ち止まる(座る)。
- 観る: 感情を「イライラ」や「不安」という言葉でラベリング(ラベルを貼る)し、「私のイライラ」ではなく、「今、イライラという感情が起きているな」と、まるで他人事のように客観的に観察します。
- GO: その場で深呼吸を3回。「感情の波」はいつか必ず静まることを受け入れ、落ち着いたらゆっくりと次の行動に戻ります。
この訓練は、感情に「反応」するのではなく、感情を「選択」して対応する力を育みます。
まとめ:あなたは思考の「運転手」になれる
「思考の洪水」に押し流されていたあなたは、車の「助手席」に乗っている状態です。運転手(思考)にされるがまま、疲れ切ってしまっています。
マインドフルネスは、あなたを「運転手」に戻すための技術です。
「今、ここ」に意識を集中することで、あなたは思考という車を「止めたり」「進ませたり」するコントロール能力を取り戻せます。
私たち内気で感情敏感な特性を持つ人間だからこそ、この集中力と感覚の鋭さを活かし、マインドフルネスを最も得意とする「心の達人」になれるはずです。
今日から、まずは「呼吸の錨」を1分、試してみてください。あなたの心の静けさを取り戻す第一歩になりますように!
P.S. (追伸)
マインドフルネスを続けていくと、「自分のネガティブな感情や思考」が強烈に意識される瞬間が必ず来ます。明日は、そんな「強烈なネガティブ思考」が現れた時に、「自分を責めずに優しく受け入れる」心理学的な方法について解説していきます。お楽しみに!

