いきなりですが、世の中というものはかなり不平等に出来ています。
言い切ってしまいますが、これが現実です。
例えば、会社がとても忙しい時でも、何故か仕事を凄く頼まれる人と、あまり頼まれない人がいます。
またややこしい仕事、人がいやがる仕事ばかりが頼まれる人と、楽な仕事ばかり頼まれる人がいます。
その差って何でしょう？
一言で言ってしまえば、頼みやすいタイプの人は仕事がどんどん頼まれるし、人が嫌がる仕事が回ってきます。
頼みやすい人ってどんな人かというと、とにかく文句を言わない人です。
比較的真面目なタイプの人で仕事も無難にこなす人です。
当然仕事も安心して任せられるのでついつい仕事がどんどんと回ってきます。
逆に仕事を頼まれなくって、楽な仕事ばかり回ってくる人ってどんな人かというと頼みにくい人です。
とにかく何か頼むと色々と言い訳したり、文句を言ってきたり、自分はとても忙しいと積極的にアピールするタイプの人です。
仕事にも不真面目で、仕事自体あまり出来ると言えないタイプです。
当然ミスも多くって仕事を安心して回すことが出来ないので、仕事があまり回ってこないです。
こういう事を書くと、前者の真面目タイプは仕事熱心だしどんどん仕事をこなすから会社からとても評価を受けて、どんどん出世するんだろうなと思いますよね。
逆に後者の不真面目タイプは仕事も全然しないから、会社の厄介者になるだけで、リストラなんかがあったら一番先にクビになるタイプだろうなと思いますよね。
ところが世の中意外とそう甘くないんですよね。
真面目君は常に一生懸命。
仕事だって言われた物を全てこなしていきます。
最初こそ会社も期待するでしょうから高評価です。
１００点満点です。
だからと言ってどんどん仕事を押しつけられ、難しく人が嫌がるような案件ばかりやらされていると当然疲れても出てきますし、精神的にも追い込まれてもきます。
そうなると、好調続きだった仕事もミスも出ますし、最悪精神的に病んでしまう事も起りうるでしょうね。
その時会社はどう思うでしょうか？
今まで頑張ってきたんだし、多少の失敗や会社を休むことになったとしたとしても感謝しかない、仕事も少しは楽にさせてあげよう。
なんて思います？
実際はそうではないですね。
なんだあいつ、こんな単純なミスしやがって、安心して任せられると思っていたけどとんだ見当違いだ。
会社をしばらく休みたいだと、忙しい時に何考えているんだ、結局使えないやつだったんだ。
と凄いマイナス評価になってしまいます。
逆に不真面目君が珍しくやる気を出して良い成果をあげたり、仕事に前向きな姿勢を見せた時ってどうでしょうか？
たまに少しまともな仕事をしたっていままでやっていないのだからやって当然じゃないか。
仕事にちょっとやる気を見せたからってもう遅いよ。
お前は使えないのか変わらない。
なんて思われます？
逆に意外とこう思う人が多いのです。
あいつ出来ないやつだと思っていたが、意外と出来るやつじゃないか。
仕事にやる気を出せばかなり優秀な社員じゃないか。
これからは期待出来るなと、意外な高評価プラス点になるんですね。
その結果ずーと一所懸命に仕事していた真面目君と文句ばかりで仕事しなかった不真面目君はたった一度の事で評価が逆転する場合もあるんです。
トータルでは全然真面目君の方が会社に貢献してきたし、頑張っても来ているはずなのに、それが当たり前になり、それが出来ないとなるとマイナス点。
不真面目君はもともと評価されていないわけですから、ちょっと頑張るとそれが凄く目立つので途端にプラス点となっちゃうんですね。
仮に同期で真面目君と不真面目君が会社に入って５年後の給料の差は、あって一万円ぐらい。普通は数千円程度でしょう。
逆に上記のような問題があれば、途端同じ評価か逆に不真面目君の方が評価が上がる場合もあります。
またうつなどの精神的疾患になりやすいのは、真面目君タイプですから、そうなった時は完全に脱落状態になってしまいます。
場合によってはサラリーマン人生自体が強制終了という結果になります。
頑張った者の悲劇です。
また会社が経営困難や不景気になった時にリストラを断行しなければいけないことが起こったら、どちらのクビを切るかとなると、これも意外と真面目君なんですね。
理由は文句を言わない。
それに仕事が出来るから辞めさせても再就職先を簡単に見つけられるだろうという気持ちを人事担当者がもってしまい、結果罪悪感もあまり感じなくて済むからついそう行動になってしまいます。
よくドラマなどでは出来の悪い社員から首切りをするという話をしますが、仕事をしない人間ほどとにかく抵抗します。
その上こういうときクビにされない方法なんかに関してだけはとても詳しい奴が多くって、法律だ！組合だ！なんてごねまくって辞めてくれませんので、真面目君の方につい目が行ってしまうのですね。
だから多くの企業でリストラなんか行ったら、気がついたら仕事の出来ないカスばかりという事も良くある話なんですが、仕事を真面目にしていたらきっと誰かが見ていて評価してくれるという甘い幻想を持つことだけはやめた方がよいかもしれません。
現実の世界はそんなに甘い世界ではなく、都合の良いように人は動いているという事を知るべきかなと思います。
