過度のポジティブはとっても危険だよ

ポジティブ
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世の中に出回っている自己啓発本と言われる物の多くが、ポジティブシンキングを奨励しています。人生に成功するために、性格を改善するために、仕事を意欲的の取り組むために、なんてあるとあらゆる事にポジティブでいれば良い結果になる事が起こるよと書いてあります。

確かに基本的には反論するつもりもありませんし、世間の成功者と呼ばれる方の多くがポジティブな考え方の持ち主である事は紛れもない事実なのですから。

そのせいか、世界的に見ても自分はポジティブだと思っている人の方が、ネガティブと思っている人よりかなり多いです。

日本でもある機関が調査した結果、66%の人が自分はポジティブだと思っているそうなので、それはそれで良い傾向なのかなと思います。

ただ、個人的に気になる事もあるのです。あまりこの調査はされていないので断言は出来ないのですが、事業などを失敗する人もやっぱりポジティブな人が多いのではないかと感じています。

また交通事故や色々なトラブルが起る人もポジティブな人が多いのではないかなと。

これはあくまでも自分の知っている範囲の出来事なので、世間一般的には違うと言われると反論する余地がないのですが、どうもそう思えて仕方がないのです。

少し前ですが私の家の近くに本格的なイタリアレストランが出来たのです。なんでも大阪の一流ホテルのシェフが独立して作った店で、店も相当お金をつぎ込み立派な物を作り話題になっていました。その為か開店した当初は駐車場はいつも満員で相当賑わっていました。私も少しすいたら一度食べに行ってみたいと思っていたのですが、その事が実行出来ないうちに店はあっさり潰れてしまいました。

結局半年も持たなかったのです。

原因として考えられるのは、私の住んでいる地域は郊外と言うより、田舎といった方が良い場所でまず人があまり住んでいません。

最初は物珍しさで皆さん行っていましたが、本格イタリアンレストランなので、値段もかなりしていました。

オーナーさんは自分の料理に自信があったのでしょうが、そう度々行ける店ではなく、段々と客足が減り平日などは殆どお客が来ない状態になっていたようです。

正直言って地元の人間にとっては、こんな地域に作る店ではない事は分ってました。いくら美味しいからと言っても、そう度々足を運べるレベルの店ではなかったのですから。

でもポジティブな人間にすれば、自分の料理は一流だから場所など関係ない絶対客が呼べると思っていたのでしょうね。

なおかつ半年ほどで閉められたのは、資金も建物にかけ過ぎてしまい、経済的に余力がない状態で、営業をされていたので、意外とあっさりと潰れてしまったと思ってしまいます。

諦めるのが早かったのか、相当借金があったのかまでは分りませんが、「売り物件」の看板だけがさみしく立ったままです。

少なくとも、少し慎重な人ならその場所でどれだけ客がきて、どんな客層の人が住んでいる所かぐらいは調査されると思いますが、自信がある人はやってから考えれば良いと思えるんでしょうね。

私はこういう過信が一番危険だと思っています。そして過度なポジティブな方はそういう傾向が結構強いのではないかなと思ってしまいます。

だから調子の良い時は、成功に結びつきますが、ちょっとした事で失敗に繋がる事も多いと思うのです。

さらに過度なポジティブな方は失敗を失敗ととらえないので、時々大きな問題になる事もあります。

よく交通事故のニュースを見ていると、加害者の方が「まさか何々が起るなんて」という言葉を使っているのをよく聞きます。

「まさか子供が飛び出すなんて」「まさか前の車が急ブレーキを踏むなんて」

その「まさか」が本当に万が一とか言う場合は、加害者の人に同情しますが、多くの「まさか」はごく普通に起りうる事を自分で勝手に起らないだろうと思い込んでいる事です。

実際知り合いが追突事故を起こした時も、「まさか車が突っ込んでくるとは思わなかった」と言っていました。

事故が起った所は住宅地の十字路で知り合いの車が直進走行していた時に、右側から来た車と追突したそうです。

普段はほとんど車が通らない道なので、知り合いは徐行も左右確認もせず走っていたそうなので、私などからすると、「車はいつ来るか分らないから追突して当然」と思ってしまうのですが、成功体験優先の過度のポジティブな方にとっては「まさか」になってしまうようです。

またギャンブルなどにしてもそうです。

ネガティブの私などは基本的にギャンブルに勝てるとは思えないので、最初からやるという気持ちにもならないし、仮に行ったとしてもある程度負けてしまうと、それ以上損をしたくないのでさっさと諦めます。

でも過度なポジティブな方にとってはギャンブルで負けたとしても、これだけ負けたのだから次は勝てるだろうという、全く根拠のない自信でお金をどんどん使ってしまう事があります。

確かに運良く勝って大金を手に入れる事も出来るでしょう。

ただ逆に失敗して多大な借金を背負う人もいるのも事実だ言う事です。

自信がある、プラス思考で物事を考えられる。

それはネガティブの私にとってはとても羨ましい事ですが、時にはそれが決してよい結果を生まない事もある事だけは覚えていてほしいと思います。

何事も、ほどほどにして慎重に行動する時はネガポジ関係なく行う必要があると思うのですが。

次回はポジティブが逆に行動力を阻害する話をしたいと思います。

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